一日一美

日々是健康、育児、読書など。

創作恋愛話1-3(全4回)

店にやってきたマサトは、髪が濡れていて、風呂上がりといった風情だった。

ナミを見つけ、クールを装いつつも嬉しさを隠しきれない顔をして近づいてくる。

そんなマサトを思わずかわいいと思ってしまうナミだった。

「久しぶり~」

「だねー。元気そうだね」

「はい。眠気も吹っ飛びました」

「ははは。もう?」

互いの近況を語り、笑う。相手の目に自分がどう映っているのかを意識する。相手が今、どう思っているかを考える。

どれもナミには新鮮で、楽しかった。

マサトはかわい気のある男だな、と思う。

人あたりもソフトだし、話してて面白いし、モテるだろうな。

ただ彼女がいるのに、夜の9時に他の女と会うのはどうなのだろうな。

ふと、我に返る。

-ーーあたしも同じようなものか。

店を出ると、マサトはごく自然に手をつないできた。

距離が近い。

ふわりと香水の匂いがした。

「これ、なんていう香水?」

ナミが聞くと、マサトはすこし考えて、

「なんだったかな。忘れた。青いの」

と答えた。

「帰れば分かるけど」

駅に向かって歩きながら、マサトは続ける。

「うちに来る?」

つづく。