一日一安

一日一日をやすらかに、心身の健康をたいせつに。

創作恋愛話1-2(全4回)

「ふーっ」

 

駅からほど近いカフェバーの奥の席で、生クリームとチョコレートシロップがたっぷりのったカフェモカをオーダーしたナミは、息をついた。

 

ああいう時、細かいことを気にしないのがタカヒロのいいところだな、とナミは思う。

気まぐれで自分勝手なところがあるのは自分で分かっていた。それを許してくれるおおらかな男でないと、つき合えない。

 

タカヒロと一緒にいると楽だ。

楽しい。

顔も体も、服のセンスも好きだ。

 

だが不満もある。

 

向上心がない。

子供っぽい。

デリカシーがない。

 

最近はマンネリも手伝って、一緒にいても苛立ってばかりだ。

距離を置いた方がいいのかもしれない。

 

「ピロリン♪」

 

LINEの受信音が鳴った。

 

スマホを見ると、マサトからのメッセージだった。

 

『元気?最近どう?』

 

続けてマンガのキャラクターが眠そうに目をこするスタンプが送られてきた。

 

『俺はこんな感じ』

 

フッとナミは笑った。

 

マサトはナミの一歳年下で、仲間内のバーベキューの時に知り合って半年になる。

お互い彼氏彼女がいるので特に何の発展もないが、会ってすぐ連絡先を聞かれたことと、その後たまにとりとめのないメッセージが届くことを考えると、好意を持たれているのは明らかだった。

 

少し楽しい気分になって、ナミはスマホを取る。

 

『目を覚まさせてやろうか?』

 

LINEキャラが殴りあうスタンプとともに送信した。

 

すぐにまた受信音が鳴った。

 

『是非お願いします。今どこ?』

 

 

 

つづく。